子どものこころの中にある「葛藤」について知ると、今よりもっとやさしくなれます!
「葛藤」=かっとう、というと少し難しいイメージなのですが・・・
赤ちゃんのころにこんな光景を目にしたことがあるはずです。
ほんのちょっとだけずりバイ出来る赤ちゃんの目の前におもちゃをおもちゃを置くと・・・

近すぎれば動かず手に取り、遠すぎれば泣いて「取って」とアピールします。
そして、その中間距離の微妙な1点おもちゃを置いたときに、
赤ちゃんががんばって前へずりずりするのです。
アメリカの心理学者 J.W.アトキンソンによると・・・
意欲は「成功」する可能性と「失敗」する可能性が
50%と50%になる時にもっとも高くなる
(アトキンソンの達成動機づけ理論)
つまりヒトは自身の行為について
いつも「成功」と「失敗」の両方をはかりにかけているのです。
今の赤ちゃんの例で言えば・・・
つまり「行く」のか、「行かない」のか葛藤しています!

だから、成功をほめて失敗を叱ると・・・新しいことにチャレンジすることが出来なくなります。
成功や失敗・・・結果について非難されないこと。
失敗を受け止め、そのときのこころの動揺が処理できるまで
甘えてさせてくれる、求める時に必要なだけ!
つまり「安全な基地」であること。

これが、子どもの意欲を引き出すお母さんのとっても大事な「役割」です。
タイミングや方法を指示したり、やることを強制することではありません。
そして・・・
赤ちゃんにとって「安全な基地」の役割はこれだけではありません。
もしも、赤ちゃんにとって予想外のできごとが起きたら?
処理しきれない混乱やいやだちに出会ったら?

お母さんの役割である「安全な基地」が
お子さんのチャレンジする意欲を高める重要な理由はまだあります。
長くなったので、続きは次回の
<子どもの「チャレンジ」する意欲を成長させる、お母さんの大事な役割(後編)>
にてご紹介します。

理学療法士 / シェルハブ・メソッド&フェルデンクライス公認指導者
理学療法士として25年、整形外科から小児療育まで幅広い臨床経験を持つ。国内でも数少ない「シェルハブ・メソッド」と「フェルデンクライス・メソッド」の両国際資格を有し、新生児から大人まで、あらゆる世代の「動きの質」を向上させる専門家。
動きの質を向上することで、姿勢改善・痛みなどの軽減・運動の能力の発達・向上をめざす。
2013年より東京・築地の「フェルデンクライス東京スタジオ り:はーと」を拠点に、子どもの発達支援や成人の身体能力向上に従事。また、専門家のための学び舎「赤ちゃん博士たちの学び舎」を主宰し、次世代の育成にも力を注いでいる。
