まず、最初にとても大事なことです!
それは多くの場合、柔らかくてもしっかり育つということです。
赤ちゃん・お子さんがフニャフニャ・・・低緊張なのかどうか?
これは正常のわくに収まっているのかがポイントですが・・・
⇒前回記事の中にあるとおり「正常には幅がある」んです。
じつは数字で表せるような、検査などは未だありません。
なので、とくに赤ちゃんについては「運動発達の進み具合」と合わせて
判断されることが多いと思います。
例えば・・・定型発達の時期を半年以上過ぎても、
首が座らない・腰が据わらない・歩けない。
この状態で、からだがフニャフニャしていると「低緊張かもしれませんね」
といわれるかもしれません。
ただし生まれた直後から、明らかな「Floppy infant」=フニャフニャ赤ちゃんな場合は
染色体異常、その他の先天的な病気の可能性があります。
この場合や、お母さんに不安がある場合一度
必ず病院で医師のチェックをお勧めします。
(り:はーとでは必ず「定期健診」の受診の有無を確認しますし、病院とのかかわりは重要だと認識しています)
しかしそうでなければ、本当に病気のあるような低緊張か分かるには、かなりの時間を要します。
基本的に立って歩いている時点で、「(良性)筋緊張低下症」という病名を
医師がつけることはなかなかないように思います。
なぜなら、小児科医は障がいにかんして「診断名」をつけることにものすごく慎重だからです。
■赤ちゃんには「筋緊張を高める」チャンスがたくさん存在します!
赤ちゃんはどんな時に「筋緊張が高まる」体験を育てるのでしょう?
本来、まず赤ちゃんの脳・体は
自分自身の筋肉があること(存在すること)・動くこと(思い通りになること)
この2つを自分自身で気づき、学んでいきます。
そしてそれを土台に「緊張を高める体験」を繰り返します。
例えば・・・
・お母さんのお腹の中で圧縮されて、押し返す。
・あおむけやうつ伏せで床の上でなることで、重力に押され、そこから支える。
・丸まり抱っこで圧縮されて、押し返す。
・頭を持ち上げる。
・ずりばいをする。
・お腹を床から持ち上げる。
・四つ這いをする。
・つかまり立ちをする。
・自らお母さんにしがみつく。
・スクワット(一人で歩く前後の時期)をする。
などです。
また、しっかりと安定した抱っこやおんぶも、「体の緊張を高める経験」になると思います。
だからお子さんがこれらの経験をしやすいように
体や環境を整えてあげることが必要です。
上に書いたような「緊張を高める体験」は細切れの動きではなく
動きの発達のプロセス全体の中で起こります。
り:はーとでは
特にフェルデンクライスの動きを応用して
遊びの中で、赤ちゃんが「筋緊張を高める」経験を蓄積できるようにサポートしています。
また、シェルハブメソッドの創始者「ハバ・シェルハブ博士」は
赤ちゃんの頭の中に「体の地図」ができていることが大切だと述べています。
このメソッドの、ポンポン(tapping)・ムギュウ(squeezing)
といったタッチの手法も
筋緊張を整え、筋肉が働く土台となる身体の認識を高めることを助けます。
※たなかは現在この「シェルハブ・メソッド」の養成講座に参加しています。
たくさんのかかわり方があると思いますが、
「筋緊張を高める」チャンスを生かし、赤ちゃんが
たくさんの経験を積み重ねていけるように、ぜひ遊びながら関わってあげてくださいね。
もちろんしっかりと育つのですが・・・。
多分、「固い」赤ちゃんよりも体の柔らかい赤ちゃんのほうが
継続的なサポートが必要なのではないか?と、たなかは考えています。
それは・・・大人になってから影響が現れることがわりとあり
誰にも気づかずに自分の体の不調として苦しんでいる方がいるように思うからです。
お子さんに将来のためにできることを!
このシリーズ記事の最後は「体の硬い赤ちゃんにできること」です。近日公開予定。
⇒体がこわばる・硬い赤ちゃんにできることの過去記事はこちらから