赤ちゃんの発達が早いと発達障がいが起こるのですか?

早すぎる?発達のスピードに不安を感じるお母さんがたくさんいる

赤ちゃんの体・発達サポートのり:はーとには、普段からたくさんの赤ちゃんの体の発達に関する相談が寄せられています。その中でも、「早く○○しちゃった」 と言う相談は代表的なものの一つです。

例えば・・・

ズリバイしないのにハイハイするようになった

ハイハイしないのに立ち上がれるようになった

まだ動けないんだけど、すわる練習したら座れるようになった

まだ8か月なんだけどもう歩いてる

といった内容です。

私も娘がいるって感じますが、俺は基本的に子供が早く成長すると嬉しく感じることが多いようです。しかし、周りの子と比べて・・・あれ早いと感じると、今度は不安になります。

またインターネットの情報で「発達の順番」について書いてある記事を見ると、正しい順番でないとダメとか、脳が育たない!?といった、古い情報を紹介している専門家もまだまだいて、ご両親の不安をかきたてるのです。

赤ちゃんはみんな違うことが出発点

例えば・・・国際的な標準検査であるDENVERⅡ(デンバー式の発達スクリーニング:日本第2版)ですと、決まった時期で「できる」「出来ない」をはっきりするのではなく、何パーセントの子がこの項目をできたか?=50%ができるとか、70%ができるとかと書いてあります。結果として大きな幅を持って、大体の月齢が分かるように作られています。

また、複数の要素は重なる時期にあって、実際の赤ちゃんでもその順番はまちまちです。

発達のペースの例(自作の表です)
発達のペースの例(自作の表です)

はっきり言うと・・・

この世の中に全く同じに育つ子どもは一人としていません!!

なので、こうでないと間違っているという話は、 ほとんどが大人の思い込み(専門家でも)で・・・赤ちゃんは「みんな違う」ということは出発点なのです。

いろんな経験を違う場面で味わう

お母さんのおなかの中で、そして生まれてから立ち上がり、やがて歩くまでの間に、赤ちゃんはたくさんの経験を積み重ねています。その時々に使うポーズや動きの中には、外から見ると分からないたくさんの体の機能や素敵な力を利用しています。

多様な感覚とその統合、運動、知的な力、手、口、つながる力、そして「自己感」が育つために、決まった順番で過ごすよりも、たくさんの試行錯誤を重ねる必要があります。

その結果、例えば何か一つの動きも経験が少なくても、ちがうの動きの中で、必要な経験ができてしまえば、お子さんはスムーズに成長していくでしょう。

ズリバイだって、はいはいだってお子さんにぜひ経験してほしい動きのひとつです。一方で違う経験の中で、重要な力が養われることも十分に起こりえます。

ご両親に覚えておいて欲しいことは・・・

ただし、全てを経験して大人になれない!

人間はおそらく、完全に全ての経験をして大人になるというわけではないということです。ご両親だって、教師の私だって、必ず何かをやり逃して大人になっています。

なぜなら子どもの学びには、経験すべき目標も、辿り着くべきボールの決まっていないから。一人一人みんな違う気づきの中で、好奇心を糧に前に進み、やがて立って歩くのです。

それは日常生活を妨げる範囲ならない限りは、人それぞれの個性として自身の中にあって良いのだと思います。

注目するのは「早さ」なのか「質か」なのか?

赤ちゃんの発達のことを考える時に、それを行う「時期」と、行なっていることのより「細かい力≒質」の両方から見ることができます。早くても何の問題もない赤ちゃんは、母さん達も気づかぬうちに 、必要な「質」の経験を十分に満たしていることが多いのです。

逆に十分な準備が整わずに先に進む赤ちゃんもいて・・・そうするとその先のステップで、今度はかなりの時間足踏みすることもあるでしょう。

これを当スタジオでは「小さなつまずき」と呼んでいます。
小さなつまづきについての説明はこちらから

このつまずきを乗り越え前に進むためには、今お子さんのできる動きの質・そして次に進むための可能性を理解して、後押ししてあげる必要があります。

大人に簡単に出来るのは○○を整えること

お母さん・お父さんとしては、出来ればじっくり慌てずに成長していって欲しいですよね?

でも、 一度気がついたことを止めたりはしません💦例えば、急に何かに掴まって立ち始めたときに、そのたんびに親がひきずり降ろしていると、赤ちゃんも親も、両方とも辛いですよね💦

そんな時には、一時的に「環境」を変えることをおすすめします。

多くの場合捕まりやすい棚や、ベビーサークルなどの柵、そしてご両親(の服)にしがみついて立つはずなのです。ですので、捕まれるところを隠す、埋める、どかすなど、環境を一時的に調整してお子さんに床で楽しんでもらいましょう。

もしも、ご両親にしがみついてきたら、「どてっ」と一緒に倒れる遊びにして笑顔で終わりにしちゃいましょう。

赤ちゃんの発達の早さ=発達障がいではない

結論から言えば、お子さんの発達が早いということが、直接発達障がいと結びつくことはありません!

赤ちゃんにとって本当に大切なこと、そして見るべき点は他にあると、教師のたなかは考えています 。

早くても大丈夫か不安になったり、その後つまずいてるかな?と感じたらり:はーとにぜひ一度ご相談ください。レッスンでは、赤ちゃんの体の質的な発達、次のステップに進むためのサポート、環境やオモチャの話をすることで、ご両親と赤ちゃんを支えます!

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