今回の内容
ここではたくさんの時間を使って、四つ這い・お座りに向かいます!
ずり這いをするようになったのですが、そこからなかなか四つ這いにならない。元気に室内を動き回るお子さんをしり目にご両親は心配になるかもしれません。しかしこの時期のお子さんは、人生の中の大仕事の一つをする準備を進めています。だから十分に時間をかけて良いはずです。同時にお子さんの体験と動きの発達を助けるアイデアもあって、ご両親にも実践できます。
ずり這いの動きで養われるもの
そもそもずり這いには身につけるためのたくさんの要素があり、実際にはかなりの時間ずり這いで過ごすことになります。身体的に何かの困難(障がいなどの)がなかったとしても、3~4か月ずり這いしていることもあります。ずり這いで身につく力には下記のようなものがあります。
・前に進むということ⇒世界の広がりに気がつく
・左右の動きの分化
・床に力を伝える
・体幹の側屈や回旋といった動き
人生の中の大仕事の1つとは?
ずり這いから四つ這いになることは、重力に対して体を支えるうえでは非常に大きな違いがあります。それは全身の多くの部分が床から離れるということです(見たままですね)たったそれだけに見えるのですが、お子さんにとって「お腹を床から持ち上げる」のは人生の中でも大きな仕事の一つです。単に力がつくという訳ではなく、全身の動きの中で歩行に向けたたくさんの活動の成長が必要になります。
この時期のお子さんを見ているとたくさんの方法で試行錯誤しながら、お腹を持ち上げるのに必要な動き、方向、タイミングを学習していることが分かります。
「自分で座れる」お座りのタイミング
ずり這いから四つ這い⇔お座りになる動きにはたくさんのバリエーションがあります。実際に四つ這いになるよりも先に自分でお座りするようになる赤ちゃん、四つ這いとお座りを同時進行で学習していく赤ちゃんもいるものです。もちろん月齢にもかなりの開きがあります。
重要なのは、母子手帳の「お座り」は大人が起こせば座っていられる・・・なのですが、ここのでお座りは「自分の力で座ることができる」ということです。
まず最初にどんなサポートができるのか?
段差を使うのもこの時期にとても役に立つアイデアです。高さのイメージはお母さんの太ももぐらい(15センチ)、硬さのあるクッション・座布団・台など・大人の脚を乗り越えたり、よじ登る動きのなかに「膝で床を押す」という体験をすることができます。
実際のレッスンでは、教師の直接のタッチや、お腹を持ち上げる動きを経験するためのサポートを通じて、四つ這いの実現を目指します。
また、四つ這いのできる時期の予測を通じて、お母さまの不安を取り除きます。
ご両親にとって本当に大切なポイントとは?
それは、ズバリ「待つこと」です!え・・・なんでそんなことがと思われるお父さんお母さんもいることでしょう。ですが、ここでついつい大人が座らせたくなるのです。別のブログにも書きますが、「自分で座れるようになる」ことと「座らせて座っていられる」ことには決定的な違いあります。大人はこの非常に大きな違いを乗り越えていくために試行錯誤する、そんなお子さんを信じて待つ必要があるのです。
本当に必要な部分だけ見極めて後押しする。
それ以外は見守る・・・赤ちゃんが自分で座ることをサポートができる専門家は非常に少ないのも、この部分の難しさからです。ちなみに、り:はーとはもちろん可能です(自信を持って言えます)