心配ないよだれと、何らかのサポートが必要なよだれがあります。
赤ちゃんの成長していく姿は、本当に見飽きることない
ずっと引きこまれてしまいますね。
さて、子育て支援や療育の場面で多くのお母さんのお話を聞いていると
「よだれ」に関するものがけっこうたくさん出てきます。
目次
●一度は出なくなったよだれが、ある時よりまた多くなった。
●何歳になってもずっとよだれが止まらない。
表題にも書いたようにこれらのよだれの出現にはいくつかの可能性があります。
1、脳の再組織化(発達のU字現象)
2、新しい運動の学習
3、呼吸の質的困難(アデノイド肥大や、慢性的な鼻閉、口腔や鼻のさ形態異常や染色体異常)
4、姿勢の問題
その中には「発達の過程で必要不可欠な原因」によるよだれと、「何らかのサポートが必要な原因」によるよだれがあります。
今回・次回の前後編で「よだれ」について考えていきます。
<発達の過程で不可欠な原因>
1、脳の再組織化(発達のU字現象)
分かりやすくいうと・・・「いったん出来ていたことが出来なくなる」現象のことです。
「よだれ」以外にもあらゆる場面で出現します。
それは脳の中で新しい回路を作る過程で、新しく統合されればまた見られなくなります。
2、新しい運動の学習
新しい運動学習の過程で自由に動くパーツを制限する「自由度の凍結」
身体各部の過剰な緊張が他の部分に広がる「連合運動」
これらがあごや首に出現すると、口角が引き下げられて「よだれ」が出やすくなるようです。
やはり新しい運動の学習が進み統合されていくと見られなくなります。
経験的にはあごのまわり・口になどはこれらの反応が出やすいように感じられます。
いざり・四つ這い・座位・立位・歩行と新しい動きを始めた赤ちゃんには良く見られる現象です。
このときの「よだれ」は動きがうまくなれば見られなくなります。
鉄棒にぶら下がるぐらい頑張れば、みんなそんな口元になります。
これら1、2に共通するのは、大人でも同じようなことが起こるということです。
つまり発達の過程であり、脳の適応現象の現れだから心配する必要がありません!
それは新しいことにチャレンジしているからだと、応援してあげてください。
次回は「何らかのサポートが必要な原因」によるよだれの話に続きます。